音楽と形式と

音楽について好き勝手語ったり解説したり

ヴァンハルという僕の救世主

ヴァンハルという作曲家をご存知でしょうか。

1813年の本日に没した古典派の作曲家のことだ。

本来、曲のアナリーゼとセットで紹介したいところ……なのだが、彼の楽譜は入手が難しく、とくに私の好きな曲は某IMSLPにも無かった気がするので、主観全開の文章になる。なにとぞご容赦いただきたい。

 

また、私にとって最もお気に入りの作品を貼っておくので、ぜひ聴きながら読んでいただけると幸いだ。

youtu.be

 

さて、彼の作品を知るきっかけになったのは当時の私が嫌でも「古典派」を聴く必要が出たためであった。本来ならそれこそモーツァルトを聴くべきだったが、モーツァルトは大の苦手ですぐに候補から外れてしまった(モーツァルトファンの方ごめんなさい)。
そこで、色々と検索しては試聴を繰り返した結果、たまたま上記のナクソスの音源にたどり着いたのだった。

 

「こういうのでいいんだよ。こういうので。」

再生しておそらく数秒後にはそう思った。金持ちのための音楽というよりはどことなく庶民的で、メロディにはほどよいキャッチーさ、とにかく居心地が良い。

こういう音楽も当時流行していたのだと思うと、急に古典派の時代が近く思えて来る。

自分がいまいち古典派の音楽を掴めないのは、200年以上離れた時代に鳴っていた音なのだから仕方がないと言い聞かせていたのが恥ずかしくなった。

モーツァルトハイドンに比べてヴァンハルが音楽的に優れているのか、また当時流行していたのかは私にはわからない。

ただ、ヴァンハルという選択肢があるということがもっと多く知られてもいいのではないかと思う。

古典派に新たな選択肢を、Jan Křtitel Vaňhal。

Naxosさん、交響曲集Vol.6の制作よろしくお願いします。